遺品整理のトラブルを防ぐ方法は？親族や遺品整理業者とのトラブル事例や回避のポイントを紹介

大切な方を失った後の遺品整理は、心身ともに負担の大きいものです。そこにトラブルが加わると、さらに精神的なダメージを受け、解決に多くの時間と労力を費やすことになります。
この記事では、遺品整理で起こりやすいトラブルとその解決策を、親族間でのトラブルと遺品整理業者とのトラブルに分けて詳しく解説します。

親族間での遺品整理トラブル例

遺品整理は、故人との最後の別れを象徴する大切なプロセスですが、この過程で親族間のトラブルが生じることがあります。相続人間での意見の不一致や、遺品の扱いに関する誤解は、感情的な摩擦を引き起こす原因となります。

ここでは、親族間での遺品整理トラブルの具体例と、それを防ぐためのポイントを紹介します。トラブルを避けるためには、相続人間での密なコミュニケーションと、事前の合意形成が不可欠です。故人を尊重しながら、親族間の絆を保持するために、これらの対策を心がけましょう。

相続人の同意を取らず、独断で遺品整理を進めてしまった

相続人の同意を得ずに独断で遺品整理を進めたり、勝手に思い出の品を処分してしまうと、他の相続人が重要な品を失う可能性があり、深い対立を生じさせる原因となり得ます。

遺品整理に先立って相続人全員で話し合い、整理の方針を共同で決定することが重要です。万が一、意見が対立した場合には、どうしても感情的になりがちですので、第三者の仲裁を依頼することもおすすめです。

すでに親族の一人もしくは相続人以外が遺品整理を勝手に進めてしまった場合は、民事や刑事で相手を訴えることができる場合があります。 損害賠償請求や慰謝料請求が可能な場合がありますので、もし勝手に処分されてしまい困っている方は弁護士などに相談してみましょう。

思い出の品を勝手に処分してしまった

故人の思い出の品を勝手に処分することも、深刻なトラブルの一つです。これにより、相続人は後悔や喪失感に苦しむことになります。
このトラブルを防ぐためには、遺品整理前に思い出の品をリストアップし、各相続人が持ち帰りたい品を事前に決定しておくことが有効です。また、価値が不明な品物については、専門家の鑑定を依頼することも考慮すべきです。

誰が遺品整理をするかを決めていない

誰が遺品整理をするかを明確に決めていない場合、責任の所在が不明確となり、作業の進行に不満が生じることがあります。これを避けるためには、各相続人がどの役割を担うのかを事前に話し合い、各自の能力や負担を考慮して決定することが重要です。
業者に依頼する場合のような費用が発生する場合は、事前に費用負担についても話し合いをしておくことをおすすめします。

業者に依頼したときの費用分担

費用の分担について不公平感が生じると、親族間の関係が悪化する可能性があります。これを防ぐためには、費用分担について事前に話し合いを行い、相続割合や経済状況を考慮して分担を決めることが望ましいです。

遺品整理業者とのトラブル例

遺品整理業者とのトラブルを避けるためには、業者の選定が非常に重要です。
信頼できる業者を選び、契約内容をよく確認し、不明瞭な点は事前に質問することが大切です。

高額請求や不当な追加請求

見積もりと異なる料金を請求されたり、作業中に追加料金が発生することがあります。また、料金体系が不透明で、説明を求めても明確な回答が得られないこともあります。
これを防ぐためには、複数の業者から見積もりを取り、内容を詳細に確認することが重要です。特に、追加料金が発生する可能性については事前に確認し、上限金額を設定することが望ましいです。また、契約書を締結し、その内容を十分に確認することも大切です。

相場以下の値段での買取

遺品整理では、片付けだけでなく不用品や遺品の買取を併せて行うことがよくあります。遺品整理業者の中には、遺品の価値を正確に査定せず、低価格で買い取る業者がいます。
遺品は相続人の大切な財産になりますので、相場以下の値段で買い取られないように注意しなければなりません。
これを避けるためには、複数の業者に査定を依頼し、それらを比較することが有効です。また、遺品の価値を事前に把握しておくことや、必要であれば専門家に鑑定を依頼することも考慮しましょう。

作業中の貴金属や金品、現金の盗難

残念なことに、悪徳業者の中には作業員による盗難が発生し、それらを証明できないとして責任所在が不明確になることがあります。これを防ぐためには、信頼できる業者を選び、貴重品は常に目の届くところに置くことが重要です。作業前に貴重品リストを作成し、写真で記録しておくこともおすすめです。

回収した遺品の不法投棄されている

悲しいことに費用を抑えるために法令を無視して不法投棄を行う業者が存在します。これは環境汚染や近隣住民への迷惑行為につながりますし、個人情報の流失の観点からも避けるべきです。これらを避けるためには許可証や免許をしっかり取得、掲示する遺品整理業者を選ぶことが重要です。

契約後に作業が実施、完了されなかった

契約内容を守らず、作業を途中で放棄することや、連絡が取れなくなり音信不通になることがあります。これを防ぐためには、信頼できる業者を選び、契約書の内容をよく確認し、前払いを避け、定期的に進捗状況を確認することが効果的です。

遺品整理のトラブルは事前の対策で回避しよう

遺品整理における親族や遺品整理業者とのトラブルは増えています。事前に親族間で合意を取ったり、信頼できる業者に依頼するなど対策が必要です。

トラブルが発生してしまうと精神的にも肉体的に大きな負担がかかってしまうので、ぜひ事前の対策でこれらのトラブルを回避してください。